タクティクスオウガリボーンの違いと追加要素について、前作(運命の輪)と比較しながら変更点を解説。ストーリーやステージの追加はないが、システムとゲームバランスが大幅に改善されている。リボーンの調整は批判されることが多いものの、運命の輪と比べると遥かに遊びやすく改善されている。
タクティクスオウガリボーンの初心者向けFAQ。ゲームの購入を考えている人や、初めてタクティクスオウガをプレイする人向けの解説。敵が強いときの対処法も紹介。
どんなゲーム?
タクティクスオウガリボーンは一人用のタクティカルRPG。最大12体のユニットを操作して敵の軍団と戦う。
タクティクスオウガリボーンは戦略ゲームであるがRPG要素も強い。クラス成長・武器・防具・魔法・スキル・アイテムを組み合わせてどのようなユニットを作るか、どう戦うかを考えるのがとても楽しい。
例えば、防御力の高い前衛が欲しければナイトで育てて、強力な防具を装備と盾を装備させる。スキルも防御力アップを選択して回復魔法を持たせると非常に硬い前衛になる。反対に、後衛魔法職が欲しければウィザードで育て、魔法攻撃力を強化するロッドやローブを装備すればいい。MP回復のアイテムも持たせる。
クラスは、前衛向き・遠隔攻撃向き・魔法職向き・回避が高いなど、様々な特徴を組み合わせることで自分が望むユニットを作成できる。スキルやアイテムを組み合わせるとポテンシャルはさらに高くなる。
重要なのは「役割を持たせて特化させる」こと。アタッカー、壁役、サポート、ヒーラー、おとりなど。ユニットを自由にカスタマイズしていこう。
クラスの特性を活かして何ができるかを考え、実際に戦闘で使ってみる。自分が思っていた通りに動いたときはとても楽しい。
タクティクスオウガはユニット単独ではあまり強くない。スキルが強力で、単体の力が高いファイナルファンタジータクティクスとは異なる。そのためユニット同士の連携が大切で、どのようなパーティー編成にするかといった戦略が重要になる。
難しそうに思うかもしれないが、実際には楽しい。ロールプレイングゲームならではの楽しさがある。タクティクスオウガリボーンはRPGの楽しさが詰まったゲームだと言える。
どんなストーリー?
タクティクスオウガリボーンは島国ヴァレリアの内戦を描く。
ヴァレリアを統一した覇王ドルガルアの死後、後継者争いによりヴァレリアは再び分裂して内戦状態に陥る。島全体の7割の人口を占める多数派のガルガスタン人、人口は2割程度であるが政権を握っているバクラム人、人口1割にも満たない少数派ウォルスタ人。
主人公デニムは少数民族ウォルスタ人として民族対立の戦いに身を投じていく。
序盤、デニムは同胞のウォルスタ人を説得するために、バルマムッサの町へ向かうよう命令される。バルマムッサの人々が武器を取れば敵との戦いが有利になるという話だ。
しかし、バルマムッサでの本当の目的は、同胞の説得ではなく虐殺だった。ウォルスタ陣営のリーダー、ロンウェー公爵は、敵に扮して同胞を虐殺することでウォルスタ人全体の武装蜂起を促そうとしたのである。
真実を知らされて衝撃を受けるデニム。プレーヤーは大きな選択を強いられる。
どちらを選ぶかはプレーヤー次第だか、この選択肢は後のルートに大きな影響を与える。
正義を貫いても思い通りにはならないかもしれない。手を汚しても利用されるだけかもしれない。選択次第で物語が変化し人物関係が大きく変わる。敵だった人物が味方になったりする。もちろんその逆も。
タクティクスオウガのストーリーは27年前から語り継がれているほど素晴らしい。ぜひゲームをプレイして堪能してほしい。
前作から何が変わった?
UI、システム、バランス、AIの挙動が大幅に改善された。戦闘テンポが格段に向上したのは非常に嬉しい変更点。倍速モードもある。トレーニング(演習)も復活した。
逆にストーリー部分は追加ダンジョンを含めて基本的に変更なし。
- 呪文が着脱式になった
- TPが廃止されて必殺技がMP消費になった
- ユニオンレベル(UNION LEVEL)が追加された
- トレーニング(演習)が復活
- 経験値のチャーム(経験値を獲得できる消耗品)の追加
- 倍速モードで戦闘のテンポが大幅向上
- UIが改善されてバトルコマンドにアクセスしやすくなった
- 呪文、スキル、アイテムの装備枠が4つに変更された
- キャラクターの属性が復活した
- AIの挙動が一から作り直された
- ストーリーは同じ。新しいエリアも追加なし
ゲームの難易度は高い?
タクティクスオウガリボーンの難易度は結構高い。
開発者インタビューでは「前作タクティクスオウガ運命の輪に比べると難易度が上がっている」と述べられている。
運命の輪はレベル管理がクラス単位であり、使用するクラスの数を減らすと経験値が集中してレベルが高くなる仕様だった。また転職してレベルアップを繰り返すとユニットのステータスが強化され続けていた。
このようなシステムだったため運命の輪の難易度はそれほど高くなかったのである。
前作はレベルを上げてステータス差で無理やり突破できた。
当然バランスを崩すため、タクティクスオウガリボーンでは対策されている。タクティクスオウガリボーンではユニオンレベル(UNION LEVEL)というレベルキャップが新しく導入された。
ユニットはユニオンレベル以上にレベルアップしない。
高レベルで無理やり突破する方法が取れなくなったので、難易度は若干上昇している。ユニオンレベルは敵のレベルよりも少し高く設定されるのでレベル上げ自体は有効である。トレーニング(演習)も復活している。ただし、中盤はユニオンレベルの制限が厳しいく難易度が高い。
タクティクスオウガリボーンは、万人におすすめできるほどのカジュアルさはないが、前述の通りストーリーは非常に素晴らしい。挑戦する価値は高いだろう。
戦略ゲームが苦手な人でも大丈夫?
ゲームの難易度を下げるシステムが存在する。
タクティクスオウガリボーンにはC.H.A.R.I.O.T.(チャリオット)と呼ばれる巻き戻しシステムが存在する。CHARIOTを使えば最大50ターン前まで行動を遡ってやり直すことが可能。
行動ミスをしてしまったときや意図せずに味方が戦闘不能になったときにはC.H.A.R.I.O.T.で巻き戻せばいい。
例えば、タクティクスオウガでは「弓で攻撃したけど届かなかった」という事態がよく起こる。こういった場合にC.H.A.R.I.O.T.で行動をリセットしてやり直せば何度でもトライできる。攻撃がガードされたときにも有効。戦闘中にいつでも巻き戻せる。
C.H.A.R.I.O.T.を使えば難易度は大幅に下がる。逆に使いたくなければ使わなくてもいい。そのあたりは自由。
追加キャラクターや追加シナリオはある?
タクティクスオウガリボーンでは新たなマップ・キャラクター・シナリオなどの追加はない。ただし、前作の運命の輪で相当な量のダンジョンやシナリオが追加されているのでゲーム自体のボリュームは十分すぎるほどある。
ユニットは何体まで雇用可能? (総数)
味方ユニットは合計100体まで保持できる。固有キャラクターの総数は50人程なのですべて仲間にしても十分な数の汎用ユニットを雇用可能。
仲間にしたユニットの名称変更について
ユニットの名称は雇用時・勧誘時に自由に設定可能。モンスターユニットでも変更できる。
オンライン対戦はある?
オンライン対戦要素はなし。前作(運命の輪)では対戦モードが存在したが、廃止された。
マルチエンディング?
エンディングは複数存在する。特定の状況の選択肢が非常に重要。ルートは3種類に分岐し、プレーヤーの選択次第でストーリー展開が変化する。
ルートごとの違いはなに?
タクティクスオウガ リボーンのストーリーは、Nルート・Cルート・Lルートの3ルートが存在する。2章でCとLに分岐し、Cルート3章でNとCに分岐する。
分岐条件は会話中の選択肢。プレイヤーはどのルートに行くか任意に選択できる。各ルートの大まかな違いは次の通り。
- ストーリー・歴史・人物史が異なるものになる
- 仲間になるキャラクターが異なる
- デニムのアラインメント
最も大きな違いは人間関係とストーリー。誰が仲間になるかならないかに大きく影響する。
例えば、ヴァイスはLルートでしか仲間にならない。セリエ、シェリー、システィーナ、オリビアの4姉妹が全員そろうのはCとN。
仲間にならなかったキャラクターもゲームクリア後のW.O.R.L.D.(パーティーの状態はそのままで過去に巻き戻る機能)で再度仲間にできる。初見であれば気にせずにルートを進めるのがおすすめ。
ソードマスターはペトロクラウドを使える?
タクティクスオウガ リボーンのソードマスターはペトロクラウドの呪文を装備できない。
今作のペトロクラウダーは敵として登場する。
戦い方の基礎が知りたい
ゲームを始めてみたけど難しい、どうやって戦えばいいか分からないという人は次の記事を参考に。
タクティクスオウガ リボーンにおける戦い方の基本を紹介。初心者向けの内容。ストーリー攻略ではユニオンレベルの制限が結構厳しいためレベル差によるゴリ押しはできない。敵が強いときはレベルに頼らない戦い方を学んで戦闘を少しでも楽に進めよう。
救出戦が辛い
敵魔法職を沈黙状態にすると少しは楽になる。この場合アーチャーやニンジャが役に立つ。
突進が使えるモンスターユニットに回復アイテムを持たせて突撃させるのも有効。
対応機種は?
タクティクスオウガリボーンの対応機種は以下の4種。
- PlayStation 5
- PlayStation 4
- Nintendo Switch
- Steam
Steamではコントローラーとマウスの両方をサポート。キーコンフィグにも対応しているので自分独自のキーカスタマイズが可能になっている。
PCの必要スペックは次の通り。もとはPSPのゲームなので要求スペックは高くない。
項目 | 最低 | 推奨 |
---|---|---|
OS | Win10 64bit(21H1以降) Win11 64bit(21H2以降) | Win10 64bit(21H1以降) Win11 64bit(21H2以降) |
CPU | AMD A8 7600 Intel Core i3 3210 | AMD A10 7870K Intel Core i5 4440 |
メモリ | 8 GB RAM | 8 GB RAM |
グラフィックボード | Radeon R7 240X GeForce GTX 730 Intel UHD Graphics 630 | Radeon RX 460 GeForce GTX 950 Intel Iris Xe Graphics G7 |
ストレージ | 15 GB | 15 GB |