ワールドとチャリオットの仕様解説

W.O.R.L.D.(ワールド)とC.H.A.R.I.O.T.(チャリオット)は前作で登場したゲームシステム。どちらも時間を巻き戻し、過去に戻る機能となっている。

名称はタロットカードが由来。

これらは2つともタクティクスオウガ リボーンに引き継がれており、ゲームを楽しむ上で重要なシステムとなっているので仕様をしっかりと理解しておこう。

特にW.O.R.L.D.はややこしい。前作未プレイの人は要注意。

W.O.R.L.D.(ワールド)

W.O.R.L.D.(ワールド)

W.O.R.L.D.(ワールド)はWays Of Reordering Life’s Destinyの略。

W.O.R.L.D.はストーリークリア後にウォーレンレポートの「運命の輪」から利用できる。W.O.R.L.D.を使えば、現在のパーティーの状態を維持したまま過去に戻ることが可能。

  • ゲームクリア後から利用可能
  • パーティーの状態を維持したまま過去に戻れる
  • 別ルートを攻略できる
  • ステータスアップやドーピング効果も当然残る
  • 装備やアイテム、軍資金もそのまま
  • 戻れるのはアンカーポイントが設置された場所
  • 使用制限はない、何回でも利用できる

ワールドで過去に戻った場合、同じキャラクターとは敵同士でのみ出会うことができる。

ゲストが登場する戦闘では自軍のユニットがAIとして登場することになる。

例えば、セリエを仲間にしてN章ボード砦に向かうと自軍のセリエが代わりにゲストとして登場する。オズマのような敵として登場するキャラクターは対面できる。

アンカーポイント

アンカーポイントはW.O.R.L.D.で過去に戻る「地点」のこと。

各CHAPTERの開始地点にはアンカーポイントが用意されている。

他にもストーリー中の各所に配置されており、アンカーポイントに到達した時点でその時の歴史がそのアンカーポイントに保存される

この「到達した時点で保存される」ということをよく覚えておいて欲しい。

W.O.R.L.D.でさかのぼってシスティーナを助け出したとしても、アンカーポイントに到達せずにW.O.R.L.D.で他に飛ぶと歴史は変化しない。(誰かを仲間にした場合、自軍には残る)

またアンカーポイントを書き換えたからといってそれ以降の歴史が変わるわけではない。

あくまで書き換えたアンカーポイントの箇所だけが変化する。

もしそれ以降の歴史も書き換えたいのであれば、W.O.R.L.D.で飛ばずに書き換えたい場所までストーリーを進めなければいけない。

ややこしい部分なのでくれぐれも勘違いしないように。特にニバス関連。

  • アンカーポイントに到達した時点でその時の歴史がそのアンカーポイントに保存される
  • 書き換えたアンカーポイントの箇所だけが変化する
  • それ以降の歴史は変わらない
  • ニバスを倒したらW.O.R.L.D.で飛ばずにエンディングまで進めること

アンカー管理

W.O.R.L.D.にはアンカー管理という概念が存在する。(初心者は気にしなくていい)

アンカー管理はアイテム回収・イベントの反復・お金稼ぎ・固有ユニットの再雇用など効率的なW.O.R.L.D.の活用に不可欠である。

例えば、禁呪イベントを何回も繰り返したい場合、アンカーポイントにイベント開始条件を満たした状態の歴史を保存しておく。こうすればW.O.R.L.Dで飛んだあとすぐに禁呪イベントを開始することができる。

アンカー管理が重要になるのは4章。その他の章はほとんど気にする必要はない。これは4章のイベントが他の章よりも格段に多いことが原因。

4章のアンカー管理は考慮すべき点が多く、複雑で難解だが、工夫すると様々な応用が利く。

難しく感じたり、取り返しのつかない要素が心配かもしれないが、そうではない。アンカーポイントはいくらでも塗り替え可能。初見の人はアンカー管理など気にせずにゲームをクリアしてしまおう。アンカー管理はゲームをクリアした後にすればいい。

以下ではアンカー管理の例を紹介。

アンカー管理の例(4章Cルート)

Cルート経由の4章のアンカー管理について解説。

なぜCルートかというと、Cルート以外では「屍術士の証」が手に入らないから。タクティクスオウガリボーンでは少なくとも、4章かCCのどちらかをCルート史にしておくことをおすすめする

4章には以下4つのアンカーポイントが存在する

  1. 4章開始直後
  2. バンハムーバ神殿クリア後
  3. バーニシア城クリア後
  4. 王都ハイム攻略後

アンカー1 (4章開始直後)

4章開始直後のアンカーポイント。

  1. WR(ウォーレンレポート)のニュースをすべて読む
  2. 港町オミシュ(アゼルスタン1戦目)
  3. ガルガスタンのカオスフレームを50以上にする
  4. オリビア加入後、WRのニュース → バルマムッサの屍人たちを読む
  5. バルマムッサ戦でオリアスを救出する
  6. クァドリガ砦ででボルドを倒す
  7. アルモリカ城でウォーレンに会う
  8. 雨季にする
  9. バンハムーバ神殿でシェリーを撤退させる

1で「無法者の町、オミシュ」を読むと港町オミシュが出現する。

36クレシダ加入イベント。

カオスフレームを事前に上げてイベントを消化しておくと、アンカー2ですぐにクレシダ救出戦を行える。これだけでW.O.R.L.D.を使った「屍術士の証集め」が可能になる。

特に必要ない場合はクレシダを仲間にするまで進める。クレシダが加入すれば、死者の宮殿B18で屍術士の証を量産できる。

参考:カオスフレーム上げ方

7長い会話イベントを予め消化しておく。

89シェリーイベント用。アンカー2で何度でもシェリーを仲間にできる。必要ない場合は飛ばしてOK。雨季はどちらでもいい、蛮族の角笛で代用できる。

シェリー戦が終わると次のアンカーに保存される。

アンカー2 (バンハムーバ神殿クリア後)

4章2つ目のアンカーポイント。

  1. アルモリカ城(デネブのお見舞いイベント)
  2. フィダック城へ行く
  3. バルマムッサへ行きシェリーを仲間にする
  4. WR → ニュースをすべて読む
  5. もう一度WR → ニュース → 伝説の海賊
  6. 港町ゴリアテでクレシダを救出する
  7. 港町オミシュでアゼルスタンのイベントを見る
  8. クァドリガ砦で「弔いの花」を見る
  9. ボーテーゲン平原までクリアする
  10. バーニシア城へ行きカチュアを助ける

2フィダック城へ行くとヴァネッサ街道が出現する。同時にニュースが追加される。

4ニュースを読むと海賊の墓場死者の宮殿が出現する。

5, 78はアゼルスタンイベント。アンカー2ではこれ以上進められない。

9死者の宮殿の道中の戦闘を終わらせておく。これで次のアンカーで死者の宮殿にアクセスしやすくなる。ラザン砦もついでにクリアしておくといい。

10上記完了後にバーニシア城クリアすると次のアンカーに保存される。

アンカー3 (バーニシア城クリア後)

4章3つ目のアンカーポイント。

  1. フィダック城へ行く
  2. WRのニュースをすべて読む
  3. 港町オミシュ(アゼルスタンイベント2戦目)
  4. 死者の宮殿でニバスを撃破する
  5. ルッファ海岸戦 → グリムスビーの町(マルティム戦)
  6. 禁呪砦を占拠しているリーダーを倒す(1つだけ残しておく)
  7. 王都ハイムへ

2WRのニュースをすべて読むとグリムスビーの町が出現する。また各砦で戦闘が発生するようになる。

3アンカー4で海賊の財宝イベントを繰り返す(忠誠度調整)ための調整。

4この時点でニバスを撃破しておく。

ブラックモアの出現条件になる「ニバス撃破」は重要。

『要注意』ニバス撃破後は絶対にW.O.R.L.D.を使ってはいけない。エンディングまで進めてCCのアンカーに保存すること。

5グリムスビーの町のレンドルイベントは残しておいてもいい。残しておくとアンカー4で「銃士の証」集めに利用できる。この場合はゲッコー砦も残すことになる。

6禁呪探索関連。

アンカー4で禁呪イベントを即座に開始する調整。砦1つを残して占拠しているリーダーをすべて倒しておこう。砦の1つ残す理由は、コリタニがイベントによってブロックされないようにするため。すべてクリアするとコリタニ城でモルーバとの会話(禁呪探索の開始イベント)が発生する。

7後はハイムへ行くだけ。アンカー4に残したいイベントがあれば調整しておくといい。

ハイムを攻略すると次のアンカーに保存される。

アンカー4 (王都ハイム攻略後)

4章4つ目のアンカーポイント。

  1. 残っている砦をクリアする
  2. コリタニ城へ行き禁呪イベントを発生させる
  3. 禁呪探索、すべての禁呪を入手する
  4. 海賊の墓場攻略
  5. 乾季にする
  6. 日付を調整する
  7. 空中庭園へ

13禁呪探索で各砦(神殿)を攻略していく。

ガーディアンを倒すとその砦がダンジョン扱いになり(色が変わる)、以後自由に訪問できる。逆に攻略しないとCCで砦内部に入れなくなる。絶対に済ませておくこと。

4アゼルスタンのイベントを適切に進めていれば、海賊の墓場でアゼルスタンが仲間になる。海賊の墓場では他にもアゼルスタン関連のイベントが発生する。

5, 6重要項目。空中庭園に入る前に季節を乾季にしておくこと。CCでは日付が変わらない。乾季・雨季が固定される。(天候は変動する)

雨季はデメリットが多いので避けたほうがいい。日付はデネブのお店の場所に関係する。オミシュは避けるべき。乾季・雨季と日付について

7準備が整えば空中庭園に突入してストーリーをクリアする。これでニバス撃破の歴史がCCに保存されてすべて完了する。

アンカーの活用方法は次の通り。

イベントアンカーポイント備考
クレシダ救出戦アンカー2屍術士の証集め
死者の宮殿アンカー3W.O.R.L.D.後に死者の宮殿へ直行可能(4章のイベントや二バス戦を繰り返す)
レンドル救出アンカー4銃士の証集め
禁呪探索アンカー4禁呪I、巫女の証集め
海賊の墓場アンカー4W.O.R.L.D.後に海賊の墓場へ直行可能(海賊の財宝イベントを繰り返す)

アンカーポイント一覧

1章のアンカーポイント

アンカーポイント:1章
チャプターアンカー時期
1章1アルモリカ城城内クリアして、ロンウェーとの会話イベントが終わった後
1章2クリザローの町をクリアして、アルモリカ城へ戻ったとき
1章3フィダック城でロスローリンアンと会談後、アルモリカ城へ戻ったとき

2章Cルートのアンカーポイント

アンカーポイント:2章 Cルート
チャプターアンカー時期
2章C1チャプター開始直後
2章C2ゾード湿原クリア後
2章C3クリザローの町をクリアして、フォルカスがゲスト加入した後
2章C4古都ライムクリア後

2章Lルートのアンカーポイント

アンカーポイント:2章 Lルート
チャプターアンカー時期
2章L1バルマムッサの町クリア後
2章L2港町アシュトン(ナディア戦)クリア後
2章L3タインマウスの丘クリア後
2章L4古都ライムクリア後

3章Cルートのアンカーポイント

アンカーポイント:3章 Cルート
チャプターアンカー時期
3章C1港町アシュトンクリア後
3章C2バハンナ高原クリア後
3章C3コリタニ城クリア後
3章C4ボード砦をクリアして、セリエが加入した後

3章Lルートのアンカーポイント

アンカーポイント:3章 Lルート
チャプターアンカー時期
3章L1チャプター開始直後
3章L2レイゼン街道クリア後
3章L3タインマウスの丘クリア後
3章L4ウェオブリ山クリア後

3章Nルートのアンカーポイント

アンカーポイント:3章 Nルート
チャプターアンカー時期
3章N1アルモリカ城城門前をクリアして、ミルディンが加入した後
3章N2タインマウスの丘クリア後
3章N3ダムサ砦(二バス)をクリアして、アルモリカ城へ戻ったと後
3章N4古都ライムクリア後

4章のアンカーポイント

アンカーポイント:4章
チャプターアンカー時期
4章1チャプター開始直後
4章2バンハムーバの神殿をクリアして、モルーバとの会話イベントが終わった後
4章3バーニシア城をクリアして、フィダック城に戻った後
4章4ハイム城を攻略して、ロンバルディアを入手した後

カーテンコールのアンカーポイント

アンカーポイント:カーテンコール
チャプターアンカー時期
CC1チャプター開始直後
CC2海賊の墓場 深淵をクリアして、ユーリアが加入した後
CC3死者の宮殿 封印の間をクリアして、ウォーレンが加入した後
CC4旧市街トラ・コリア通りをクリアして、ランスロットが加入した後
CC5十二人の勇者クリア後(最終アンカー)

C.H.A.R.I.O.T.(チャリオット)

C.H.A.R.I.O.T.(チャリオット)

C.H.A.R.I.O.T.(チャリオット)はCombat History And Refined Implementaion Of Tacticsの略。

要は戦闘におけるやり直し機能である。

戦闘中のユニットの行動は最大50ターン分保存される。C.H.A.R.I.O.T.を使うといつでも任意のターンに戻って行動をやり直すことが可能。

  • 1章タインマウス戦から使用可能になる
  • 50ターン(序盤は10ターン)まで過去にさかなぼることが可能
  • 別の行動を行うとその地点から履歴が分岐する。(やり直す前の履歴も残る)
  • 戦闘中に何回でも使用可能
  • C.H.A.R.I.O.T.の使用回数はウォーレンレポートに記録される
  • 行動を終了するまでは使用回数にカウントされない

行動ミスの取り消し・やり直し機能

The Chariot

C.H.A.R.I.O.T.は確率で攻撃が外れたときや選択ミスによって味方が窮地に陥ったときのやり直しに使われる。乱数が変化するのでAIの行動に影響を与えることもある。

  • 攻撃が外れたときのやり直し
  • 操作ミスの取り消し
  • 行動ミスをしたときの巻き戻し
  • 低確率で不利な内容を引いたとき
  • ドロップアイテムの選別

前作では行動後にチャリオットで巻き戻せたが、リボーンでは不可能。投射攻撃で誤射してもキャンセルできない。

レアドロップ狙いの巻き戻し機能

この用途で使うことが最も多いと思われる。

敵を倒してアイテムポーチにならない、または、望むアイテムをドロップしなければ、チャリオット。この方法は低ドロップ率のアイテムを狙う際に重要になる。

なんであたらないんだよっ!! とならないための精神安定剤

硬派なゲーマーはこういった巻き戻しシステムを「ぬるい」と思うかもしれない。

しかしC.H.A.R.I.O.T.はプレーヤーの発狂を抑えてくれる良い精神安定剤になっている。

例えば、あと少しで倒せそうな敵がいたとする。必殺技を使えば倒せるがMPがもったいないので命中99%の通常攻撃を実行。しかし運悪く攻撃は外れてしまった。

戦略ゲームをプレイしていてこのような状況になったことはないだろうか?

やり直したいと思ったことはないだろうか?

命中率90%のチャームを外してスペシャル技を喰らい、ノックバックからの落下でロストしたとき、あなたはC.H.A.R.I.O.T.を使わずにいられるだろうか?

おそらく使わずにはいられないだろう。

C.H.A.R.I.O.T.は良い処方箋になってくれる。使いたくなったときに使えばいい。

使いたくなければ自分で制限することもできるが、あまり気にしない方がゲームを楽しめる。コントローラーを投げつけることも無くなるだろう。

前作ではC.H.A.R.I.O.T.の使用履歴が称号の獲得に影響していたが、タクティクスオウガ リボーンではすべて排除された。C.H.A.R.I.O.T.は遠慮なく使っていってほしい。

優れた検証機能

個人的にチャリオットは非常に便利な検証機能だと思う。

レアドロップを調べたり、状態異常の効果時間を測ったり。ゲームの仕様を調べるのにチャリオットはとても優れている。効率的に検証するには欠かせない。

硬派なゲーマーにこそチャリオットを使って欲しい。

レベルシンクとアイテムアジャスト

ワールドで過去に戻るったときに自軍ユニットの強さが調整される機能。

  • ON/OFFの切り替えができる
  • レベル制限を超えるユニットのレベルが制限される
  • 武具のパラメータも調整される場合がある

レベルシンクは味方のユニットレベルがステージのレベルに合わせられる機能。ワールドを使用して戻ったときに適用される。

未攻略ステージでは必ずレベルシンクされる。一度クリアしていれば任意でON/OFFを切り替え可能。(戦闘準備画面で切り替えられる)